【クラウドワークス】システム利用料と振込手数料の勘定科目は?仕訳例あり

クラウドワークスを利用してお仕事の受注を行うことが多い私。
インボイス制度が始まるまでは、システム利用料と振込手数料を引いた後の金額を売上として計上していました。
しかし2023年の10月から適格請求書発行事業者・課税事業者となったため、消費税の申告も必要になりました。
2割特例制度を利用する予定ですが、これも期限付きの制度。
個人事業主の場合は、2023年10月1日から2026年12月31日までの適用となります。
※基準期間の課税売上高が1000万円を超えたり、課税期間の短縮の届出を出した場合2割特例は適用できなくなります。
この制度が終了する令和9年(2027年)度以降に慌てないためにも、売上に関わる消費税や経費の仕訳ができるようになる必要があると思いました。
クラウドワークスでは2つの手数料が発生します。
- システム利用料
ワーカーとして働く場合に発生するもので、契約金額(税込)から引かれるもの。
報酬額によりシステム利用料は5~20%※と異なる。 - 振込手数料
報酬確定後、クラウドワークスからワーカーの口座に振り込む際に発生するもの。
楽天銀行は100円(税込)、他行500円(税込)

システム手数料と振込手数料、2つも手数料がかかるの?
どう仕訳をしたら良いか分からない!
こんな悩みを抱えている人はいませんか?
やよいの青色申告オンラインを利用している方もそうでない方も、仕訳処理の参考にしていただければ幸いです。
- システム利用料と振込手数料の勘定科目
- システム利用料と振込手数料の仕訳処理
- クラウドソーシングサイト各社のシステム利用料について
また、貸倒損失について解説した記事もございます。
あわせて読んでいただけたら嬉しいです!
システム利用料と振込手数料の勘定科目は?
種類 | 勘定科目 |
---|---|
システム利用料 | 「通信費」または「支払手数料」 |
振込手数料 | 「支払手数料」 |
私はどちらも「支払手数料」の勘定科目を使用しました。
一度決めた勘定科目はその後も変えないことが大切です。
マネーフォワード クラウド会計
会計処理では「継続性の原則」という原則があり、一度決めた処理方法は変更せず、継続して使用しなければいけません。
こちらの「継続性の原則」を守り、「支払手数料」で処理を続けていこうと思います。
「かんたん取引入力」を利用した仕訳入力
やよいの青色申告オンラインには、「かんたん取引入力」という機能があります。
入力した情報に基づいて帳簿に仕訳を作成してくれる、便利な機能です。
欠点は、一度登録した仕訳の修正や削除がこの「かんたん取引入力」ではできないこと。
修正や削除を行う場合は、他の帳簿から行う必要があります。
- 契約金額:11,000円(税込)
- システム利用料:2,420円(税込)
- 源泉徴収額:0円
上記を例にして「かんたん取引入力」で仕訳入力をしていきたいと思います。
仕事が発生した時の仕訳
タブ | 収入タブ |
取引日 | 仕事が発生した日 |
科目 | 売上 |
取引手段 | 売掛金 |
適用 | 任意で入力 |
取引先 | 報酬の支払い会社名(クラウドワークス) |
金額 | 11,000円(税込・システム利用料込の金額) |
「かんたん取引入力」の入力画面はこのような感じです。

※回収予定日は入力しなくてもOKです。
※源泉徴収税額を引かれている場合は、こちらにチェックを入れ、クラウドワークス上で徴収された源泉徴収の金額を入力しましょう。
入力が完了したら「登録ボタン」をクリック。
科目や取引手段などが同じものが続く場合は、「同じ取引を続けて登録」にチェックを入れておくとスムーズに会計作業ができます。
売掛金を回収した時の仕訳
クラウドワークスで報酬を受け取る際、1件ごとに受け取る方はあまりいないと思います。
私もそうですが、5万円以上などまとまった金額で受け取る方がほとんどではないでしょうか。
売掛金の金額を「税込・システム利用料込」で仕訳した場合、注意しなければならないことがあります。
複数の報酬がまとめて入金される場合でも、取引1件ごとに分けて仕訳の入力を行う必要があります。
タブ | 振替タブ |
取引日 | 入金日 |
振替元 | 売掛金(報酬の支払い会社名) |
振替先 | 普通預金(銀行名) |
適用 | 任意で入力(ここでは売掛金の回収としています) |
金額 | 11,000円(税込み・システム手数料込の総額) |
手数料負担 | 2,420円(システム手数料の金額・税込) |
手数料負担は自己負担にチェックを入れます。
入力が完了したら、「登録ボタン」をクリック。

前項と同様に、科目や取引手段などが同じものが続く場合は、「同じ取引を続けて登録」にチェックを入れておくとスムーズに会計作業ができます。
これでシステム手数料の仕訳は完了しました。

良かった!これでシステム利用料はちゃんと処理できたね!

でも、振り込まれる時の振込手数料はどうしたら良いの?
このままでは振込手数料が計上されず、普通預金の残高が実際よりも多いことになってしまいます。
そう、通帳残高が合わなくなってしまうのです。
クラウドワークスでの振込手数料は以下の通り。
- 楽天銀行:100円(税込)
- その他金融機関500円:(税込)
※ちなみに当方は、フリーナンスを利用しているため、「GMOアオゾラネット銀行」を経由しての楽天銀行振込を行っています。
ですので、振込手数料は500円(税込)です。
こちらも経費として計上したいですよね。
その解決方法がこちらです。
差し引かれた振込手数料のみを計上する際の仕訳
タブ | 支出タブ |
取引日 | 売り上げが入金された日 |
科目 | 支払手数料 |
取引手段 | 普通預金(銀行名) |
適用 | 任意 |
取引先 | 取引先名 |
金額 | 500円(振込手数料の金額・税込) |
※手数料負担は「なし」にチェックを入れます。
入力が完了したら「登録ボタン」をクリック。

これでシステム利用料と振込手数料の仕訳処理ができました。
クラウドソーシング各社のシステム利用料について
2019年の12月に始まったパンデミックを境に、在宅での仕事をする方も増えたと思います。
私もその中の一人です。
それまでは介護福祉施設で調理の仕事を行っていました。
息子が通う小学校の休校、職場でのストレス、様々な要因が重なり在宅で働く方法を探しました。
そこでたどり着いたのがクラウドソーシングサイトです。
自分に合っているものを探し、クラウドワークスの利用を開始しました。
主なクラウドソーシングの手数料がこちらです。
一緒に最低出金額も載せておきますので、参考にされてください。
サービス名 | システム利用料(税込) | 振込手数料(税込) | 最低出金額 |
---|---|---|---|
クラウドワークス | 10万円以下:20% 10万円~20万円以下:10% 20万円超:5% | 100円:楽天銀行 500円:他行 | 1,000円※ |
ランサーズ | 一律16.5% | 110円:楽天銀行 550円:他行 | 1,000円 |
クラウディア | 1円~5万円:15% 5万1円~10万円:10% 10万1円~100万円:5% 100万1円以上:3% 時間制:一律10% | 300円 | 1,000円 |
※クラウディアには「スキル販売」というシステムがあります。
詳しい説明はいたしませんが、そちらを利用した際のシステム利用料も同額です。
※クイック出金の場合には、未出金合計金額530円以上で出金が可能です。
最低出金額に満たず、出金期限が過ぎたため「貸倒損失」を計上したことがあります。
こちらの記事で解説しておりますので、ご覧になっていただけたら嬉しいです!
他にもサグーワークスやSKIMA、ココナラなど多種多様なサービスがあります。
自分自身に合ったサービスを利用して、クラウドソーシングを始めるのも良いかもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!